白内障手術症例10

71歳女性 焦点深度拡張型+近方加入レンズ(テクニスアシナジー)

術前術後
右眼
 遠見

0.3(0.4×-1.25D)
右眼
 遠見
 近見

1.2(n.c)
0.7(0.9×+1.00D)
左眼
 遠見

0.15(0.3×-1.50D)
左眼
 遠見
 近見

0.9(1.2×-0.25D)
0.6(0.9×+0.75D)
屈折度は等価球面度数

両眼の白内障手術希望で受診されました。

遠見視力はきちんと確保しつつ、手元も裸眼でみたいとのことで、多焦点レンズをご希望されました。
手元作業は40cmくらいのところをご希望だったため、パンオプティクスもしくはシナジーが適切と思われましたが、運転をされずハロやグレアもあまり気にする必要がないとのことでしたので、シナジーを希望されました。

手術後遠見視力はしっかり改善し、手元も本や新聞は裸眼で見えるようになりました。特に細かい物を見る時だけ近用眼鏡を使用していらっしゃるとのことでした。ハロやグレアは夜に多少あるようでしたが、運転をしないため不快さを感じるほどではないようでした。

連続焦点型+近方加入レンズであるシナジーは、3焦点レンズであるパンオプティクスと比較されることが多いレンズです。使用感としては、近見視力はほぼ同等で、遠見や中間距離の見え方の満足度もほぼ同等ですが、ハロやグレアに関してはパンオプティクスよりやや感じる方が多い印象です(あくまで個人的な印象です)。そのため、夜間外出や運転をあまりしない方で多焦点レンズをご希望される方には、非常に満足度が高いレンズです。

この記事を書いた人

shinohara