白内障手術症例5

55歳女性 焦点深度拡張型+近方加入レンズ(テクニスシナジー)

術前術後
右眼
 遠見
 近見

0.06(0.7×-5.5D)
0.4
右眼
 遠見
 近見

1.2(n.c)
0.9(n.c)
左眼
 遠見
 近見
0.06(0.7×-6.0D)
0.3
左眼
 遠見
 近見

1.2(n.c)
0.8(n.c)
屈折度は等価球面度数

数か月前から両眼の視力低下の自覚があり、他院で白内障と指摘され、焦点深度拡張型+近方加入レンズでの手術を希望され当院を受診されました。

焦点深度拡張型+近方加入レンズは遠方から中間距離まで連続的に焦点が合い、手元に関しても見やすくなっているレンズです。ハロ・グレアやコントラスト感度低下ややあるものの、2焦点レンズよりは軽度であることをご説明し、ご理解いただいた上で手術となりました。

術後、両眼とも裸眼で1.2まで視力が改善し、手元に関しても期待した通り良く見えるとのことでした。連続焦点型+近方加入レンズは遠方から中間距離まで自然な見え方で良く見え、さらに近方も見やすい事が期待できますが、ハロ・グレア・コントラスト感度低下は焦点深度拡張のみのレンズと比較するとややあると言われています。そのため、手元から遠方までしっかり見たくて、また夜間の運転などハロ・グレアが気になるシチュエーションが少ない方には勧められるレンズです。

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shinohara